今回のご相談
社員に動いてもらうにはどうしたらいい?
社員6名の会社で社長をしているケンヤさん。
7、8年前に経営がガタガタになって以降、朝礼や日報など外の研修で学んだことを取り入れて利益は出るようになりましたが、社内にまとまりがなく、組織として機能していない気がするそうです。
社員の幸せを考えて学んできたことを実践しているのになぜ?
今回もニシトがご相談に乗ります。
ニシトの答え
今まではやってない、知らないことがたくさんあった分、成果が出やすかったかもしれません。ダイエットも最初は体重が落ちやすいけれど、少し経つと停滞期に入ります。
また新しいことを学ぶのは素晴らしいことですが、次から次へとあれをやれ、これをやれと言われた社員の方はついてこれなくなっている可能性がありますね。
『私は分かっている、あなたは分かっていないという態度になってないでしょうか』
何かを学んだときって嬉しいものです。学んだことを実行されているのも素晴らしい! でも、学んでいない人や気がついていない人をどこか下にみる感覚が出てきていないでしょうか。
「私は分かっているけれど、あなたは分かっていない。」
もしそういう態度をされたら、社員さんは面白くないですよね。
人は変わりたい気持ちはあるけど、誰かに変えられるのは嫌なものです。あなたはダメだから変わらなければいけないと言われると、逆にやる気がなくなりますよね。親に勉強しなさいと言われると、やろうとしていたのにやる気がなくなるように。
『自分のあり方を見せていく時期なのでは』
「馬を水飲み場まで連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない」という言葉にあるように、水飲み場まで連れて行けたとしても、飲むかどうかを決めるのは社員さんです。
じゃあどうすればいいでしょうか?
「走らせる」「喉を乾かせる」など、ケンヤさんの答えは社員をコントロールしようとしているように見えます。でもケンヤさん自身がすごく美味しそうに水を飲んでいたら、社員さんも飲んでみたいと感じるのではないでしょうか。
スズキ・メソードという有名なバイオリン教室でも、子供に弾かせるのではなく、弾きたくてたまらなくなるのを待つそうです。
ケンヤさんがめちゃめちゃ楽しんで仕事をしていたら、まわりの社員さんもそうなっていく、つまりケンヤさん自身のあり方を見せることが大切だと思います。
また、外側に答えを探して「こうするべき」と考えてきた段階から、今度は「こうしたい」という答えを自分の内側に探す時期に来ているかもしれません。
最初は不安になるかもしれませんが、本を読む、どこかで学ぶということに頼らず自分の心の中に答えを探してみるのはいかがでしょうか。