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比留間榮子 時間はくすり サンマーク出版

インタビュー

ニシト:ズバリお伺いします。榮子先生、今幸せですか?

榮子先生:はい。何事もなく、もう何も欲しくはないです。こうやって平和に暮らせることが一番幸せだと思います。自分だけでなくて家族もね。もうそれだけ。もう欲も、なんにもいらない。本当にみんなが仲良く幸せに暮らせること、病気しないで元気で仕事場へ通えること。それが何よりだと思います。

ニシト:榮子先生は、少し前に股関節にヒビが入って入院されて、一人で外出が出来なくなったそうですね。139ページにこんな言葉がありました。

『体の不自由もそれ自体は幸・不幸を決めません、結局幸せは見つけた者勝ちです。』

榮子先生:ほんとその通りだと思います。自分でね「今の生活が幸せだ」というふうに考えていけば、それでもう何も欲しいとも思わない。

ニシト:今の毎日の中に幸せを見つけられるかどうかだ、っていうことなんですね。

1日にありがとうと口にする数こそ、幸せの数であって、ひとりではかなわなかった何かがかなった数だと思うのです。』

ニシト:こうやって薬局さんに来て「ありがとうございます」ってお金を払っているときも、食事させてもらって「ありがとう」って言うときも、「自分一人じゃできなかったことを誰かと一緒だから叶えられたんだ」って思ったら、ありがとうを言うたびに幸せに気づけると思いました。今までありがとうの意味をそんなふうに捉えたことがありませんでした!

榮子先生:そうです。ありがとうっていうのは、本当に幸せでなければ言えない言葉。何の気なしに言う場合もありますけどね。それは自分がそうでなければ言えないですから、自然にその言葉が出るっていうことが、もうそれが幸せ。

ニシト:「ありがとうという言葉が自然に出てくる、それが幸せ。」そんな言葉を聞かせて下さって、ありがとうございます。

『朝、目覚めたなら、その日の「お役目」があるということです。』

ニシト:「お役目がある」って、どんな感覚なんでしょうか?

榮子先生:当たり前のことができれば幸せだと思います。もうそんなにむずかしく考えたくない。何でもありがとう、ありがとうって言いたいもんね。そう思って何でも向かっていかないと、やっぱり幸せは逃げていっちゃうかもしれない。どんなことでも「ありがとう」って言ってね。そういう言葉が出れるということが、私は幸せだと思うわ。

ニシト:今コロナで経済的に立ち行かなくなった方が多くて、特に女性に自殺をする人が増えているとニュースで聞きます。本の中にある「生きる意味は考えなくていい、どの命も生まれてきただけで本当に尊い」という感覚を、多くの人に伝えられたらなって思います。

榮子先生:毎日こうやって生きていられること自体が幸せなんだもの。それ以上は考えなくていいんじゃないかな。

人に手伝ってもらえることも幸せだけど、自分のことは出来れば自分でやるようにする。食事でもなんでも、まずいのどうこうじゃなくて、幸せだからこうやって頂けるんだって、ありがとう(を伝える。)誰がいてもいなくても、自分の心の中からそういう言葉を発散していけば、気持ちも明るくなると思います。自分にありがとうって言ってもいいと思う。

ニシト:きっと榮子先生の頭の中、心の中には、いっぱいありがとうがこだましてるんでしょうね。

この本の中で、これほどやさしい言葉があるかなって思ったのは、143ページのです。

『私はあなたが生きているだけで嬉しく思うの。』

ニシト:言っただけで泣けてくるんですよね。そんなやさしい言葉ってあるかなと思いました。

榮子先生:そう思うだけでもいいじゃない。その方に通じなくても。「あなたがいるから」ってそういう言葉が出るだけでも、自分が幸せだと思う。そして年中一緒に接しているうちに、相手にも通じていくと思います。

ニシト:「人生とは、時間をかけて私を愛する旅だ」と紹介されていますね。ピアニストのフジコ・ヘミングさんの言葉だそうですが、榮子先生が「人生とは?」と聞かれたら、その後になんて続きそうですか?

榮子先生:どんなことにも屈せずに、やれることはやっていかなければいけないと思います。自分でできることは自分でやっていけば、それだけ自分がやったんだ、やれたんだなと思って満足できるし、それをいい加減でやめてしまうとやれることもできないじゃないかな。

ニシト:「自分ができることをやっていくと、実は満たされるのは自分」っていうことですね。

榮子先生:大した言葉じゃないかな?

ニシト:そんなことありません。榮子先生の言葉はすべてあたりまえのことだからこそ、スルメみたいによく噛んで味わいたいです(笑)

人は口にする言葉よりも、在り方から学んでいくと最近感じます。今日お会いしたかったのは、榮子先生は大切なことをそのまま生きていらっしゃるから、在り方に触れることで気づかせていただけると思ったからです。そして榮子先生のやさしさに直接触れたかった。今日はそれが叶って本当に幸せです。

榮子先生:そこまで言って下さるとほんとお恥ずかしいような。今晩また寝ながら、ありがたく感謝して休ませていただきます、ありがとうございます。

ニシト:本当にありがとうございました。

書き起こしサポート:林健太郎さん

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